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給料なんてサイコロで決めればいい

今日、面白法人カヤックという会社が上場した。おめでとうございますというのは本人に直接いえばいい話であって、こんなところに書きたいのはそんな話ではない。

 

カヤックには面白い人事制度がいくつもあるのだが、そのなかでもぼくが本当に衝撃を受けたのはサイコロ給という制度で、今日はそれを紹介したい。

 

サイコロ給とは毎月1回サイコロを振って、サイコロの出目X1%が支給されるという制度である。1がでれば給料の1%がサイコロ給として追加で貰える。6がでると6%が貰えるわけで、最大5%の給与格差がサイコロの目によって決まるわけだ。

 

http://www.kayac.com/vision/style/dice

 

このサイコロ給のねらいについては↑上のカヤックのサイトの説明文が素晴らしいのだが、要するに人間が人間を評価して給与を決めているけど、それってもともといい加減だよね、ということをいいたいらしいのだ。その初心を忘れないために毎月サイコロを振っているらしいのだ。

 

そう。どんな会社だって人間を評価する能力なんて本当はない人間がたいした時間もかけずに他人を評価して、それで人生が決まっていく。本人にとってはとても重要なことが他人の気まぐれみたいなもので決められていく。人生とは本当に理不尽なものだ。

 

そのことを端的に表現したサイコロ給という制度って、これってすごく素敵だし、ちょっと哲学的でもあって 、この話に救われる気持ちになるひとも多いのだと思うし、他人の企画にはほとんど興味は持たない僕だけれども、この企画に関しては本当にすごいと思ったし、正直、嫉妬したぐらいにいい企画だと思った。

 

まあ、ある程度はカヤックのサイコロ給は有名な話だと思うのだけれども、もっともっと世の中に知られていい話だと思う。こんな素敵な制度を持つIT企業が日本にはある。

 

さて、この話がもっと広まるためにカヤックが超えなければならない課題がひとつある。

それは会社として成功することだ。人間が人間を評価する能力があるのかという問題は、人事に限らない。

 

カヤックカヤックのサイコロ給がいかに素晴らしいものであったとしても日本人も日本社会もそれを評価する能力なんてもってない。

 

正直、カヤックが本当に素晴らしい会社かどうかについても、ぼくは疑問を持っている。カヤックはだいたい極端すぎる会社だ。一時期はサービスを粗製濫造で乱発し、1年間でつくったサービスの数を自慢していた時代があった。まあ、似たようなことをいっていた会社はカヤック以外にもあったのでそういう時代だったということなのかもしれないが。あれは間違いだとぼくは思う。

 

柳澤大輔さんに会ったときに、うちは2年間で50%の社員が入れ替わるんですと社員の流動性の高さについて胸を張られて、開き直りすぎだろと、唖然とした記憶がある。

 

だいたい面白法人ってなんだ。自分で自分のことを面白いとかいう会社って面白いのか?と思ったりもする。

 

だが、そんなこともすべてどうでもいい。いや、いまいったすべてのことが肯定的に輝いて見える方法がひとつあって、それは会社が大成功することなのだ。

 

言っている内容、やっている内容、みんなそんなものは正しくは評価してくれない。そんなものだと諦めるしかない。

 

同じことを何十年言い続けてきても、無視されるか、それとも素晴らしいと賞賛されるかは、だれがいっているか、そのだれはどんな立場にあるひとなのか、それしか人間は判断材料にしない。そして経営者の場合は、それは会社がうまくいっているかどうかだ。

 

上場したカヤックが大成功することを祈っています。それは数字だけじゃないですけどね。